こんにちは!伊丹市の難関大学専門塾/予備校、リバース予備校塾長の大嶋です。
今回は兵庫県最難関私大、関西学院大学の国語の対策記事です。
関西学院大学(通称:関学)の入試において、
国語は文系学部の多くで配点比重が高く、
合否を大きく左右する重要科目です。
この記事では、最新の入試問題をもとに、
関学の国語にどのような傾向があるのか、
どんな力が問われているのかを分析し、
今からできる具体的な対策法を提案します。
関西学院大学を目指して情報を集めている
受験生や保護者の方のお役に立てるように
現代文・古文それぞれの攻略ポイントを
わかりやすく解説していきます。
関学国語の全体像と試験形式

関学の国語は、試験時間75分。大問は3つ程度で構成され、
主に「現代文(評論)」「古文(物語・説話)」「記述または要約・論述」から出題されます。
いずれもマーク式と記述式が混在しており、基礎知識だけでなく、論理的な読解力、
語彙力、記述力が総合的に問われます。
2024年度もこの構成は踏襲されており、文章量や設問数から見ても、
テンポよく解くスピード感と緻密な論理処理力の両立が合格の鍵となります。
現代文:抽象的な評論文をどう読むか?

現代文では、現代社会や哲学、メディア論、文化論といった抽象的テーマの評論文が出題される傾向があります。2024年度の問題でも、「社会的無関心」といった、社会における人間の関わりの希薄さを論じる文章が出題され、読解には論理構造の把握と語句の意味理解が求められました。
出題傾向と設問例
たとえば2024年度の問1では、「本文中の『社会的無関心』という言葉の文脈上の意味を30字以内で説明せよ」という記述問題が登場しました。これは一見簡単に見えて、本文全体の趣旨と、該当箇所のニュアンスを理解できていないと、正確に答えることはできません。
また、空欄補充や適語選択の設問では、接続語(しかし、したがって、ところで等)や指示語(これ、それ、あれ)に対する感度が問われます。論理のつながりをしっかり意識して読解できているかどうかが明確に点数化される形式です。
対策と練習法
- 論理展開の型を覚える:「抽象→具体」「対比→結論」「原因→結果」といった構造に敏感になる。
- 段落ごとの要約練習:過去問や模試問題で段落ごとに一文要約する練習を習慣化すると、構造把握が格段に上達します。
- 語句の意味を文脈で判断する訓練:辞書での意味暗記に頼らず、実際の文章の中でどう使われているかを意識して読む。
古文:文法知識の“運用”と主題の読解がカギ
古文は、源氏物語や大鏡などの文学作品や、随筆・説話からの出題が多く、2024年度は中世の物語風の一節が扱われていました。現代語訳と合わせて読ませる設問もあり、「読解+文法+語彙+敬語」がまんべんなく問われる構成です。
出題傾向と設問例
2024年度の問題では、「係助詞『こそ』が文末にどのような逆接的効果を及ぼしているか」「助動詞『なり』の用法を選べ」といった文法知識を問う選択問題が多く出されました。中でも「主語の入れ替わり」や「敬語の方向性(尊敬・謙譲・丁寧)」を見抜けるかどうかが得点に直結します。
また、会話部分や心情表現を踏まえて、「登場人物の心の動き」や「場面の転換」を読み取る問題もよく見られます。
対策と練習法
- 助動詞と敬語の一覧表を作成して毎日確認:暗記ではなく、実際の文中で使い分けられるレベルを目指す。
- 主語を明示しながら読む:古文は主語が省略されやすいため、読みながら人物関係図を頭の中で作る。
- 声に出して現代語訳する練習:スムーズに内容をイメージできるようにすることで、速読と精読の両立が可能になります。
試験中の時間配分と戦略

75分という試験時間の中で、すべての問題を正確に処理するには「解く順番」「捨て問の判断」「見直しの余裕」が重要です。
おすすめの時間配分例
- 現代文:40分(読解30分+設問10分)
- 古文 :20分(読解10分+設問10分)
- 記述 :10分(構想3分+記述7分)
- 見直し:5分
※設問の構成や配点に応じて柔軟に調整することが重要です。
本番に向けての実戦トレーニング
どんなに理解を深めても、実際の試験で力を出し切れなければ意味がありません。日頃から本番を想定した演習を習慣にしましょう。
トレーニングメニューの一例
- 毎週1回:過去問を75分で解き切る(タイマー使用)
- 毎日:古文文法10問+現代文語彙5語
- 隔日:記述・要約1題(字数制限あり)
- 毎週末:自己採点と振り返り記録(間違えた理由・根拠)
おススメの参考書・問題集
関学の国語対策においては、単に読解問題を解くだけでなく、「論理の流れを追う訓練」「古文の文法定着」「記述の型トレーニング」といった目的ごとに参考書を使い分けるのが効果的です。ここでは、現場の指導経験と受験生の声をもとに、関学対策に特におすすめできる書籍を紹介します。
● 現代文対策におすすめ
『入試現代文へのアクセス(基本編・発展編)』(河合出版)
評論の論理展開を段階的に学ぶには定番の一冊。文章の抽象度が高く、
関学の出題傾向と相性が良いです。「なぜこの選択肢が誤りか?」という解説が詳しく、
思考プロセスを言語化する力が鍛えられます。

『現代文読解力の開発講座』(Z会)
長文読解を論理的に捉える演習書。特に、接続語・指示語の読み方や
論旨把握の「型」を学びたい人におすすめ。関学の設問傾向と親和性が高いです。

『柳生好之のThe Rules現代文問題集』(旺文社)
難関校志望者ならレベル1-3が目安。演習と並行して、
読み方・解き方のノウハウを身に付け入試での対応力が向上します。

● 古文対策におすすめ
『富井の古典文法をはじめからていねいに』(東進ブックス)
古文が苦手な人にもわかりやすい語り口で、助動詞や敬語の「なぜそうなるのか」を解説。用法が身についていない人には特に効果的。

『ステップアップノート30 古典文法基礎ドリル』(河合出版)
日々の確認用に最適な一冊。助動詞・係助詞・敬語の頻出パターンが網羅されており、毎日少しずつ繰り返せば確かな土台ができます。

『マーク式基礎問題集 古文』(河合出版)
関学の古文は共通テストよりやや難易度が高いですが、このレベルで基礎を固めておくと実戦にもつながります。

力は確実に定着します。特に記述問題や古文の文法事項など、反復が必要な分野は教材を“使い倒す”意識が重要です。
まとめ:基礎+演習+分析が“関学 国語”攻略の鉄則!
関西学院大学の国語は、単に「読める」だけでは対応できません。文法知識、語彙力、構造理解、というあらゆる要素を複合的に試してくる試験です。しかし、出題傾向は毎年一定のパターンがあり、正しい方向で継続的に学習できれば、必ず得点源に変わります。
ぜひこの記事を参考に、今日からの学習に「具体的な手」と「正確な視点」を取り入れてみてください。そして、この記事を読んだ今こそ、関学の過去問PDFをダウンロードして、今日から実戦演習を始める最良のタイミングです。国語で差をつけ、第一志望の合格を確実なものにしていきましょう。
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