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    【関学 日本史】関西学院大学の日本史入試を徹底分析|出題傾向と対策法+おすすめ参考書も紹介!

    こんにちは!伊丹市の難関大学専門塾/予備校、塾長の大嶋です。
    今回は兵庫県最難関私大、関西学院大学の日本史の対策記事です。
    関西学院大学(通称:関学)の日本史は、学部ごとに日程が複数あり、
    毎年安定した形式と難易度で出題されることで知られています。
    しかし「出題範囲は広く、資料問題も多い」「論理的思考力も必要」など、
    表面的な暗記だけでは太刀打ちできない問題が多いのも事実です。
    この記事では、最新過去問を分析し、「関学 日本史」攻略のために
    必要な力と、今からでもできる実践的な対策方法、
    そして参考書・問題集まで詳しく紹介します。
    ぜひ最後までご覧ください!


    目次

    関学日本史の全体像と試験形式

    関西学院大学の日本史は60分で実施され、大問は3題構成。
    全体で約30問前後が出題され、マーク式が中心ですが、
    選択肢がやや多く、また図版や史料を絡めた応用的な
    問題も多く見られます。難易度は標準~やや難しめで、
    基礎知識をベースに、「つながりで理解しているか」
    「史料から情報を読み取れるか」を試す設問が目立ちます。

    試験日も複数学部に分かれており、
    たとえば2024年度では以下のように分かれていました:

    • 2月1日:神、文、社会、法、経済、商、人間福祉、国際、教育、総合政策学部など
    • 2月2日:同様の文系学部
    • 2月3日・4日:商・教育・国際など

    学部による難易度の大差はあまりなく、どの日程でも
    「通史+文化史+史料読解+テーマ史」といった
    バランス重視の出題がなされています。


    出題傾向と分析:通史だけでは勝てない!

    関学の日本史は、一見すると通史ベースの設問が多く見えるかもしれませんが、
    実際は知識の“関連づけ”や“思考力”を要する設問が非常に多いのが特徴です!

    たとえば、2024年度の2月2日実施分では、
    戦国時代の政治体制について問う設問において、
    「戦国大名の支配の特徴を説明した選択肢」を選ぶ問題が出題されました。
    その際、単に「戦国大名=分国法を制定した」という知識ではなく、
    具体的な法令内容や目的(家臣統制、年貢徴収の効率化など)を理解しているかどうかが問われました。

    また、近現代史においては、単純な年代暗記では太刀打ちできないような
    「出来事間の因果関係」や、「戦後改革と昭和経済政策との連続性」などを
    問う問題が出されており、思考停止的な暗記では得点できない構成です。


    出題形式別:効果的な解法と練習方法

    ■ 正誤判定問題

    もっとも多く出題される形式が
    「5つの選択肢から正しい(または誤った)ものを選ぶ」タイプです。
    ここで求められるのは“細部までの正確な知識”だけではありません。
    文章の読解力、選択肢間の比較力、そして“引っかけ”を見抜く冷静さが必要です。

    解法ポイント

    • 「大筋合っているけど細部が違う」パターンに慣れる
    • 「常に例外はないか?」という姿勢で読む
    • 絶対表現(必ず・すべて・唯一など)に注意

    練習法

    • 過去問は「なぜ間違っていたのか」「他の選択肢との違いは何か」を徹底的に分析
    • 正誤問題演習集で“解説を読み込む勉強”を習慣化する

    ■ 年代整序・並び替え問題

    関学では並び替え問題も頻出です。
    特に「あるテーマに関する出来事の年代整序」がよく出されます。

    解法ポイント

    • 横のつながり(他分野とのリンク) を意識
    • 西暦・和暦変換に慣れておく(例:大化の改新→645年、日中戦争→1937年)

    練習法

    • 「一問一答系」だけではなく、「テーマ史整理系」の問題集で演習
    • 歴史の流れを図式化し、ビジュアルで記憶する

    ■ 史料・図版問題

    関学の日本史では、古文書・統計グラフ・文化財画像などの“ビジュアル情報”を使った設問も目立ちます。

    解法ポイント

    • 「初見史料」でも文脈で意味をとらえる訓練
    • 資料に付された脚注や注釈を読み飛ばさない

    練習法

    • 『史料問題集』や模試の資料問題だけを抜き出して復習
    • 一つの史料に対し、「背景/登場人物/時代的影響」を書き出すトレーニング

    出題傾向を実際の問題で解説!

    ◆ 正誤問題(2024年度2月1日:第1問 問2)

    設問文
    次の文のうち、内容が正しいものを一つ選べ。

    ア 鎌倉時代の荘園では、領主が地頭に下地中分を認めたことで、領主側の権利が強化された。

    イ 延久の荘園整理令では、記録荘園券契所が設置されて不当な荘園を停止した。

    ウ 平忠常の乱を契機として、平将門が関東で勢力を拡大した。

    エ 藤原道長は関白の地位を独占し「この世をば…」と詠んだ。

    このように「A〜E」の中から正しい選択肢を選ぶ形式は頻出です。
    ここで大切なのは、“一見正しそうな引っかけ”に惑わされないこと

    たとえばこの問題で正解は「イ」。
    延久の荘園整理令(1069年)で設けられた
    「記録荘園券契所」は、記録原則に基づいて荘園の正当性を審査する機関でした。
    →「知識そのものがあるか」に加えて、「選択肢の日本語が素直かどうか」を精査する目が必要です。

    一方、「ア」は「下地中分=地頭と荘園領主の土地の分割」で、
    これはむしろ荘園領主側の権利縮小です。本文の「強化された」という言葉が誤りの決定的ポイント。

    ▶ 対策アドバイス:

    • 単語だけでなく「意味内容」「文脈の使われ方」まで覚える。
    • 選択肢の誤りは「どこが間違いなのか」をノートに記録しておくと、引っかけパターンに強くなる。

    ◆ 年代整序問題(2024年度2月2日:第2問 問5)

    設問文
    次の出来事を古い順に並べたとき、正しい組合せを選べ。

    ア 日本の国際連盟脱退通告
    イ 日中戦争の開始
    ウ 大政翼賛会の発足
    エ 国家総動員法の制定

    この問題は、昭和戦前期の出来事の流れをどこまで正確に理解しているかを問う典型例です。
    正解の順序は:ア → イ → エ → ウ

    つまり、

    • ア:1933年(国際連盟脱退)
    • イ:1937年(日中戦争)
    • エ:1938年(総動員法)
    • ウ:1940年(翼賛会)

    こうした問題では、知識を“単独の点”ではなく“線”として理解しているかどうかが問われます。

    ▶ 対策アドバイス:

    • 年表暗記よりも、因果関係のストーリーで覚えるのが有効。
    • 「軍部の台頭」「戦争体制構築」のようなテーマ単位で整理すると並び替え問題にも強くなります。

    ◆ 資料問題(2024年度2月4日:第3問 問7)

    設問文(一部要約)
    ある図表は江戸時代の幕府が発行した法令の一部を示している。内容として正しいものを選べ。

    この問題では、実際に江戸時代の法令文(抜粋)が提示されており、そこから「年貢率」「農民統制の意図」「五人組制度との関連」などを読み取ることが求められました。

    このような資料問題では、“見たことがない史料”が出題されることもあります。しかし、焦らずに、「文の冒頭の書き出し」「キーワード(米・年貢・徒党など)」を見て、時代背景を推測→文脈で解釈する力が求められます。

    ▶ 対策アドバイス:

    • 『日本史史料問題集』(山川など)で日常的に史料文に触れておく。
    • 出典が分からなくても、「内容から時代と施策を推定する」練習を積んでおくことが効果的。

    試験当日の時間配分と心構え

    60分という試験時間は、30問近い設問を解くにはやや短めです。目安として、1問あたりの平均解答時間を「2分以内」に収める必要があります。

    時間配分の一例

    • 第1問(古代〜中世):15分
    • 第2問(近世〜近現代):20分
    • 第3問(史料・テーマ史):20分
    • 見直し:5分

    早めに全体を見渡し、「時間がかかりそうな史料問題を後回しにする」など、柔軟な対応力も必要です。また、迷った問題には印をつけておき、最後に「二者択一で消去法」を活用して割り切る力も身につけましょう。


    おススメの参考書・問題集

    関学レベルの対策におすすめの教材を、「基礎固め」「演習」「応用・実戦」に分けて紹介します。

    ● 基礎力強化におすすめ

    『石川晶康 日本史B講義の実況中継』(語学春秋社)
    通史の理解を講義形式でわかりやすく学べる一冊。特に政治・経済・外交の流れを丁寧に解説しており、関学の「流れ理解型」の問題に対応できます。

    『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本』(東進ブックス)
    特に“因果関係”を意識してまとめられており、単なる出来事の羅列ではなく、関係性で覚えるクセがつきます。


    ● 問題演習におすすめ

    『実力をつける日本史100題』(Z会)
    標準レベルの問題から難関レベルまで段階的に構成されており、関学対策にちょうどよい負荷。正誤問題・資料問題・整序問題も網羅的に収録。

    『日本史B一問一答【完全版】』(東進ブックス)
    基礎知識のチェックに最適。赤シートを使って反復しやすく、スキマ時間学習にも活用できます。


    ● 史料問題・応用力対策におすすめ

    『日本史B 用語&問題集 史料編』(山川出版社)
    史料問題に特化。脚注の読み方や周辺知識も整理されており、史料設問への耐性を高めたい人におすすめ。

    『テーマ別日本史ノート』(河合出版)
    文化史・外交史・経済史などテーマ別に整理されており、「分野ごとの穴を埋めたい」ときに重宝します。


    まとめ:知識+つながり+分析力=関学合格!

    関学の日本史入試は、ただの暗記勝負ではありません。「知識をつなげる力」「資料から読み取る力」「設問文の意図を汲む力」が試される、思考型の試験です。

    過去問分析と参考書演習を軸にしながら、「なぜこの出来事が起こったのか」「どうしてその制度が導入されたのか」と、“問いを持って学ぶ姿勢”が大切です。そして、この記事を読んだ今日から、まずは1冊の問題集に集中し、週1回は過去問を解くことを習慣化してください。

    今のあなたの努力が、半年後の「合格通知」に繋がります。焦らず、でも確実に、今日から一歩ずつ進んでいきましょう!

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